エンジニアとして働くにあたり、フリーランスや正社員の契約体系やメリット・デメリットについて知っておいた方が、自分の今後のキャリアパスに役立つはずなので是非みていってください。
正社員
正社員とは、企業と継続して働くために雇用契約を結んだ労働者のことをいいます。
日本の雇用(終身雇用)は、定年まで安定して働きやすいのが特徴です(今後は少し怪しいですが・・・)。育成制度や福利厚生が整っているのも正社員では普通ですね。
正社員のメリット
毎月安定した給与
正社員は毎月決められた給与が振り込まれます。安定した生活を送りたい人には良い働き方です。有給休暇も付与され、適度に休みながら働くことができます。
保険・賞与・各種手当て
正社員は厚生年金・社会保険は必ず加入する必要がありますが、会社が大半を負担してくれるので、結果的に個人で払うより安くすみます。賞与は払ってくれる会社とそうでない会社があるので何とも言えない部分ではあります。テック系企業では賞与を廃止して年俸制を採用しているところも増えてきています。
賞与は大体、給与の2.5ヶ月分が支払われることが多いようです。
手当としては、通勤手当・扶養手当あたりが一般的で、他には住居手当だったり資格手当なんてものも採用している企業もあります。
正社員のデメリット
残業・休日出勤が多くなることがある
正社員だと繁忙期や納期に追われている場合には、残業や休日出勤を余儀なくされる場合があります。これはベンチャー企業に多い傾向があります。
転勤や異動があることも
規模が大きい企業では、頻発はしませんが稀に転勤や異動があります。
一人暮らしであれば、あまり気にせず引越しをできるかもしれませんが、家族いるとなるとそうはいきませんので注意が必要ですが、中々断るのは難しかったします。
エンジニアは、拠点移動よりもどちらかというと同じ拠点で部署移動が起きることの方が感覚としては多いですね。
給与が上がりにくい
正社員の給与は安定性が高い分、いきなり給与が上がることは少ないです。
副業をせずに年収1000万を越えることは中々に厳しいですが、600万程度は狙えます。
フリーランス
フリーランスは個人事業主なので、特定の企業1社に属しません。給与は契約した期間の労働や納品物により得ます。
フリーランスエンジニアは、クライアント先に常駐したり、フルリモートワークで働いたり、一部重要な会議だけはクライアント先に出向き、それ以外はリモートで働くといったことが可能になります。これを活かして、複数の仕事を受け持つことができます。
フリーランスと個人事業主の定義の違いは、フリーランスは働き方のことをいい、個人事業主は税務上の区分になります。
フリーランスのメリット
好きな時間・場所で働ける
これがフリーランスで最も大きいメリットですね。
フリーランスは基本的に契約期間内で成果物を提出する成果報酬型なので、自分の裁量で労働時間が決められます。
朝に子供の送り迎えなどがある場合には出社時間をズラすしかありません。最近はフレックスタイムを導入する企業が増えてきたので、こういった面には対応できるかもしれませんが、どうしても外せない用事ができてしまった場合には有給を消化して対応する必要がある場合がほとんどです。
けれどフリーランスであれば、気にすることが何一つありません。
作業場所も自身で選択することができます。自宅でしても良いし、カフェやコワーキングスペースなどで環境を変えて作業する人も大勢います。環境は生産性に大きく貢献するので、フリーランスを選択する方は自身にあった作業場所を確保することも大事です。
年収があがりやすい
フリーランスエンジニアは付加価値が高いスキルや実績を持っているほど単価があがります。
レバテックやITプロパートナーズなどのフリーランス向け求人サイトでは月100万以上の単価で掲載している案件も珍しくありません。仕事を掛け持ちすることで、より多くの収入を得られますが、その分負担も増えるので自己管理が必須になります。あくまで時間の切り売りをしているという意識を忘れては行けません。
フリーランスのデメリット
フリーランスは個人事業主であるため、労働基準法が適用されません。そのため、残業代なんてものはありませんし、各種手当や福利厚生もありません。
案件を引き受ける際には、契約書の内容を確認した上で、報酬などの交渉も必要になってきます。
全ての作業を自分で行う必要がある
フリーランスでは、開発などの業務以外にも事務処理や税務処理も自分でやる必要があります。この辺りにお金をかけても良いのであれば、外部の税理士を頼る手もありますが、そこまでお金をかけられないのであれば自分でやるしかありません。自分でやるのであれば、freeeやマネーフォワードなどのクラウドサービスを使わないとしんどいです。
収入が不安定
フリーランスは毎月の収入や仕事が保証されていないため、不安定になりがちです。自分で仕事を見つけられなければ収入を得ることはできませんし、将来に渡って通用するスキルを持っていなければ仕事を獲得し続けるのは困難です。
また、フリーランスはまだまだ社会的立場が弱いため、企業の業績が悪化すると真っ先に契約打ち切りにされやすいです。そのため、常に仕事先を複数確保しておく、しばらくは生活できるくらいの貯金をするなどの対策が必要です。
スキルアップがしづらい
これは完全に個人的な意見ですが、フリーランスはスキルアップがしづらいと思っていいます。なぜなら、案件を獲得するには現在持ち合わせているスキルにあった案件を選ぶ必要性があるからです。
新しい技術を身に付けたいと思い、案件内で技術を磨こうとすれば下手をすれば納品物が出来上がらない可能性があります。それはクライアントとの信頼性をなくすことにつながります。
こういった理由から現状のスキルでマッチする案件を選ぶことになり、チャレンジがしづらくなる傾向があります。
クライアント先と信頼構築ができた上で、チャレンジさせてくれるように交渉はありだとは思いますが、そうでなければしない方が個人的には良いと思います。
ここまでで、ざっくりとエンジニアの働き方について正社員とフリーランスに大別して紹介しました。
これからエンジニアとして働き始めようとする人や、フリーランスに転身しようとしている人の参考になれば嬉しいです。